あなたの話は、なぜまわりくどいか (中公新書ラクレ)
感想
周囲にまわりくどい話し方をしている人がいて、図書館の返却本の一時置き棚を眺めていたら、まさにぴったりのタイトルの本があったので、衝動買いならぬ衝動借りしてしまった。
4種類しかない血液型性格判断より、まだ科学的だと述べられていたものの、解説にあった性格は、回避性性格者・演技性性格者・依存性パーソナリティー・強迫性性格者の4種類しかなかった。
読み進めていくと、もっぱら強迫性性格者の解説であるようで、強迫性性格者については10種類のタイプに分けて解説しているし、対策も述べられている。
p.75に「くどいと思われるかもしれませんが」ではじまる部分で、この著者がまわりくどいと思った。ネットの書評によると、有名人を参考例にしていて卑怯などとあり、たしかに、くどいほどに弁明をしていても、卑怯な印象を与えていると思う。ところが、「おわりに」にでオチがついていて、最後の最後でバランスが取れてるなと思った。
追伸 2012-06-14
一言で言えないのは、たんに自信がないかネガティブな人なのかもしれない
追伸 2013-06-05
著者の子に、こだわりが強い行動があって、著者の性格が似てしまったなどという記述があったと思うけど、1〜3歳ころに現れ、6歳ころには消えるとされる「秩序感」という概念で説明がつくのではないかと思った。「秩序感」が学術的な検証を得ているのか知らないけど。
目次
第1章 あなたは「言葉がたりない」系?「まわりくどい」系?
- 「言葉がたりない」系/「まわりくどい」系
第2章 言葉がたりない人の会話は、ここがたりない
第3章 まわりくどい話し方の裏にある、強迫性性格
- タイプ1 網羅系:どんどん追加される付加的情報
- タイプ2 順序遵守系:省略ができない
- タイプ3 理屈こねまわし系:一番言いたいことはなんなのか
- タイプ4 ノンストップ独演会系:聞き手が口を挟めない
- タイプ5 ズバリ直言系:感情を表明するよりも論理的分析を行う
- タイプ6 箇条書き系:ネズミ算式細分化が理解を妨げる
- タイプ7 方向指示器系:つまり、それから、まとめますと……
- タイプ8 くどくど念押し系:確実性を強く求めすぎて
- タイプ9 ああでもないこうでもない系:「結論はなんなんだ?」
- タイプ10 アナウンサー系:他人事のように苦悩を語る
終章 まわりくどさからの脱出法
- 方法その1 「ただ楽しいだけのこと」
- 方法その2 「他人にすべてを任せること」
- 方法その3 「切り上げテクニック」
- 方法その4 「お前はもうできている」
おわりに―わが愛しき強迫性