若者たちの《政治革命》―組織からネットワークへ 中公新書ラクレ134

2004 GIFT (819円) 2007-09-01/13

発刊当時に勧めて、読書後にもらった本。もらった当時、なぜか190ページまでしか読んでなくて、政治学関連を読み続けていたのもあり、その流れで改めて読むことにした。

政治関連の5冊目。若年無党派層の政治動向。

第1章あたりは思い出したけど、後半に進むほど、まったくといっていいほど覚えていなかった。読んだことは忘れてしまうのだなと思ったら、たいへんショックだった。

ヒエラルキーでなりたっている古い政治体制から、ネットワーク型の政治参加への模索・移行が記されている。

メモ

第1章で、情報の作り手は「おじさん」たちであり、彼らによって社会観が歪められているというのは、新しい見方だった。「老害」と呼ばれるものは、こういう現象じゃないかと思う。

「政治にタッチする人間、すなわち手段としての権力と暴力性とに関係をもった者は悪魔の力と契約を結ぶもの」であり、「もし行為者にこれが見抜けないなら、その行為だけでなく、内面的には行為者自身の上にも、当人を無惨に滅ぼしてしまうような結果を招いてしまう」(マックス・ウェーバー『職業としての政治』)p.141

p.192で、政治や政治家について接する媒体はテレビだけど、そのテレビの演出では表面的なことしか伝わらないといったことが語られている。あるブログで、団塊世代が国家を敵対し、団塊Jr世代がメディアを敵対した経緯から、ゆとり世代はインターネットを敵対するのではないかと書かれていたが、テレビよりもさらに表面的な情報しか載っていないのは、2ちゃんねるとかじゃないのかななんて思ったり。

目次
  • 第1章 「若者の政治離れ」神話解体
  • 第2章 イデオロギー型参加からネットワーク型参加へ
  • 第3章 若者的政治空間につながる多様な扉
  • 第4章 現代青年の政治白書―6組8名の事例