新人プログラマが身につけるべき 知らないと恥をかくプログラミングの常識

2009-10-27 図書館 (1785円) 2010-02-02/04 ★2

感想

図書館の新着図書で見かけたので、読まないかもしれないけど、一応ってことで借りてみた。

「常識」というけど、表紙には「30年のノウハウ」ともあり、30年前に培われた古い「常識」なのかもしれない。「常識とは、十八歳までに身につけた偏見のコレクションのことを言う」とアインシュタインも言ってるし。そういう「常識」があったなあなどと懐古しながら読み進めたくらいだ。

途中で、素人プログラマの私でさえ用語の定義を誤って使っていると思えるような部分が出てきたので、ネットで正誤表を見てみたが、掲載されていなかった。ネット検索したら、ブログで指摘されていて安心した。また、かなり批判されている本であることに気づかされた。ただ、批判にかんしては、「批判は認められたい欲求の裏返しである」という勝間和代の言葉も思い出した。

最後の項目で「一般的で原則的な話」として、著者の弁明が掲載されている。たしかに、「常識」は「正解」ではなく、私はそういう考えを捨てて久しい。しかし、著者のいう「一般的には」とか「原則として」というものも捨てようと思う。「俗説では」とか「誤解として」と読み替えても差し支えないと思うようになった。

巻末に「参考リソース」という、参考文献のことと思われる書籍やウェブサイトが紹介されいてる。書籍情報にかんしては、著者名・題名・出版社名・出版年という4項目を挙げるのが、最低限の「常識」なのに、著者名と出版年が掲載されていない。

ただし、すべての書籍にISBNがつけられていて、検索したら、すべて著者が書いた本だとわかるから省略したのかもしれない。ISBN:4877831223 ISBN:4877830359 ISBN:4877831967 ISBN:4798116386

目次

新人プログラマが身につけるべき 知らないと恥をかくプログラミングの常識
http://ascii.asciimw.jp/books/books/detail/978-4-04-867689-2.shtml

第1章 プログラムの設計 / トップダウンボトムアップ / 既にあるものを活用する / プログラムの構造化 / サブルーチンかマクロか / クラスの定義と利用 / ユーザーの存在
第2章 プログラミング言語 / プログラミング言語はどれが良いか? / オブジェクト指向ってようするに何? / ゼロか1か / 名前の付け方 / プログラムの背後にあるもの
第3章 プログラム開発 / プログラムのライフサイクル / プロジェクトのサブディレクトリ / コメント / RUNの功罪 / プログラムと開発者ドキュメント / ソフトウェアとユーザードキュメント
第4章 GUIデザイン / デザインポリシー / ウインドウベースかダイアログボックスベースか / デザインの前提 / GUIデザインとロジックの分離
第5章 コードとデータ / 便利で怖いデータ型 / 整数と実数 / ポインタ / 特殊な値 / グローバル変数とクラス変数/ローカル変数 / プログラムの要素 / インクリメントとデクリメント / 「等しい」の意味 / スマートなコード / データの保存 / 暗号化
第6章 パフォーマンス / ふたつのパフォーマンス / ユーザーのマシンは遅い / 見かけの速さの重要性 / 細かいところにこだわろう
第7章 エラーとデバッグ / デバッグの技法 / エラーリカバリーの重要性 / 例外処理は完璧に / 警告されたらどうするか / 非常識なテストが常識
第8章 さまざまなことがら / 体系的学習と実践的学習 / プログラミング用語 / 互換性の問題 / 一般的で原則的な話
付録 参考リソース / 書籍 / Webサイト