スタンフォードの自分を変える教室

2013-01-04 MOM(IKNT) (1680円) 2013-01-04/24

感想

やる気(意志力)の解説。

一緒に外出したときに本屋に寄り買ってもらった。書店のビジネス部門の売上げランキング1位だった。「やる気」(書中では「意志力」)に関して科学的に解説している本などと、ブログで紹介されていたので、Amazonほしい物リストに入れていた。

「マクゴニガル」が覚えにくいので、英語っぽく「メッガーニゴー」で覚えておこう。

人間の「やる気」がどのように起きて、どのようになくなるのかを説明して、どうやって「やる気」を起こさせたり、やらなくていいことを止めさせるかが書かれている。

印象に残ったのを3つ挙げると:

  • やる気になった・やる気がなくなった時点を観察
  • 疲れに騙されてはいけない
  • ドーパミンは快楽をもたらさない

「やる気」のペーパーテストをしたら高得点を取れそうだが、「やる気」そのものが湧くかどうかという実践的な部分で、上手くいくかどうかまだわからない。

メモ

第1章:「やる気」になったとか「やる気」がなくなった感情の変化を観察しようというようなことが書いてあったと思う。

第2章:原始時代を生き抜いてきた本能が、現代では好ましくない行動を引き起こすことが書かれていて、割と納得した。たとえば、原始時代ならエロに刺激されることが少なかったけど、いまならネットに氾濫しているから、ずっとエロを見ていることになりかねないとか。

第3章:「やる気」は減っていくことと、疲労感に騙されてはいけないことが説明されている。

第4章:道徳的に良いことをすると、少しくらいなら悪いことしてフォローしたくなることが書かれていた。

第5章:ドーパミンは快楽をもたらすのではなく、快楽を得られる期待をもたらしているだけで、それだけでは満足しないという。マーケティングなどでは、ドーパミンを分泌するような手法が使われまくりだという。

第6章:タバコの箱には喫煙の害が表記されているけど、不安を煽るだけで、不安を解消するために、さらにタバコが吸いたくなることが書かれていて、声に出して笑ってしまった。

第7章:時間選好率などの話題だった。これらのトピックは、『競争と公平感―市場経済の本当のメリット』や『行動経済学―感情に揺れる経済心理』で、すでに読んでいる。

第8章:やる気は感染するという。人に影響されるわけで、やる気のないのを真似している人を探したり、逆に認められるように人を利用することが提案されてる。

第9章:思考や感情や欲求はコントロールできないので、行動をコントロールすることが述べられている。

目次
  • Introduction 「自分を変える教室」へようこそ : 意志力を磨けば、人生が変わる
  • 第1章 やる力、やらない力、望む力 : 潜在能力を引き出す3つの力
  • 第2章 意志力の本能 : あなたの体はチーズケーキを拒むようにできている
  • 第3章 疲れていると抵抗できない : 自制心が筋肉に似ている理由
  • 第4章 罪のライセンス : よいことをすれば悪いことをしたくなる
  • 第5章 脳が大きなウソをつく : 欲求を幸せと勘ちがいする理由
  • 第6章 どうにでもなれ : 気分の落ち込みが挫折につながる
  • 第7章 将来を売りとばす : 手軽な快楽の経済学
  • 第8章 感染した! : 意志力はうつる
  • 第9章 この章は読まないで : 「やらない力」の限界
  • 第10章 おわりに : 自分自身をじっと見つめる