愛する北海天地

2013-07-16 MOM (780円) 2013-07-16/18

感想

このメモを書く時間が上手く取れなくて、約半年経った2014年1月17日に書いている。自分が残したツイッターのつぶやきなどを参考に思い出しつつ書いている。

リーダーシップ論の本を読んだ後に、昔からリーダーシップを唱えていた人を思い出したのと、この方が25年くらい先行している考え方について裏づけるのと、最近は何を提言しているのか調べるために、何かしらの著書を読みたくなり読んでみた。ところが、母から所有の著書を借りたけど、買うだけで読んでないのもあるようだし、最近では買ってもいないらしく、何かしらの終わりが近づいているのかなと思ってしまった。

母などの層を読者対象としているようで、私が読むのは対象を誤ってしまったようで、老いている文体にしか思えなかった。伝統的ないし昭和的に苦労して成長するんだという筆致である。戦前など一世代以上前の人ならこういう表現が好まれるんだろうと思う。しかし、私が読むと、世の中はとんでもない苦労に満ち溢れているようにしか思えなくなる。

1つ前に読んだ本では、リーダーシップ力を持てば自由自在に社会を変革していけるし、自分の人生をコントロールできるようになるとしている。一方、こちらの本の主張は、苦労に苦労を重ねれば人生が豊かになれた(よね、お疲れ様でした)。くらいの違いが見受けられる。

本来、法華経というのは肯定の肯定であり倍プッシュなので、リーダーシップ力→社会変革や人生コントロールといった表現がないと合わない。仏教や「道」といった観点から、風雪や苦労→鍛えられる→人生が豊かになる…という過程を経ている。

釈迦は苦労・苦行に偏重するのはいかがなものかとして中庸を唱えたという。たしかに、僧侶が真冬に水を頭からかける修行に関して、いまはそんなことしなくても良いという主張を聞いたことがあるから、わざわざ辛い思いはしなくてもいいことになり、いろいろと矛盾している。

著者の25年先行説については、私がネットもない時代に地方在住で子どもだったから、最先端の考えがワシに到達するまで25年かかっていただけで、いまでは、ネットもあり、リテラシもいくらかは身につけたから、状況が変わってしまったかもしれない。

メモ
  • 10-11:「私の父は、道東の開拓事業に臨んだ一人である。父が語る思い出からも、原野に挑む開拓者たちの息吹が伝わってきた」#父親は海苔養殖してたと記憶している。関東大震災で家業が傾いて、道東に出稼ぎしたのかもしれない。