採用基準
感想
リーダーシップ論。マッキンゼーに採用される基準なんだけど、リーダーシップのある人でないと採用されないので、結果的にリーダーシップ論となっている。
実のところ、このメモを書く時間が上手く取れなくて、約半年経った2014年1月17日に書いている。書籍は図書館のもので手元になく、自分が残したツイッターのつぶやきとアマゾンのレビューなどから思い出しつつ書こうと思っている。
書店で立ち読みしてたときに、「バリューがないとダメなんだ」みたいなことがあって気になって図書館に予約し借りて、ツイッターにつぶやきながら読み終えた。
読み終わって、リーダーシップをとってみたい気持ちになった。大きく失敗しない意味で、リアルではなくネトゲでリーダーシップを試してみたら、あんがい上手く行ったし感謝された。となると、日本の伝統的な指示待ち文化を壊すには、ネトゲから広げていった方が良いのではなかろうか。
1つだけ思い出したことは、リーダーシップのある人は、人望があるとか優しい人という訳ではなく、ムカつく人の場合もあるということに驚いたこと。スティーブ・ジョブズは、iPhoneなどの製品を開発し普及させた尖った経営者だったけど、現場にいる人の話を寄せ集めると、かなりのキチガイだったらしいし。
「日常的リーダーシップ」という観点で、日米のアニメを比較すると、ディズニーチャンネルのアニメには、子どもがリーダーシップをとっているのがあった。日本のアニメにはあるのか確認していない。
一方で、リーダーシップとは真逆の『影響力の武器』に紹介されているニューヨークの路地裏で何千人も被害者の悲鳴を聞いているのに、誰一人通報しない現象(傍観者効果)も思い出した。
メモ
- 46 「ヒマさえあれば何かについて考えている、思考意欲の高い人」
- 47-48 思考体力という概念。ちなみに、自身にはないから、ひきこもりニートなのかもしれない
- 48- つーことは、野球で言えば、ボール投げたり受けたり、バット振り回したり、走ったりするのが好きな人に適正があるみたいな話だよなあ。特定のことを、一般人以上にとんでもないくらい深く長くできることが適職あるってことか。
- 50 ゴミみたいなパソコンをサーバにして何かサービスしちゃうことできちゃう能力かあ。分析力はばらすだけ
- 分析とか解析は前段階であって、それが成果物になることはないらしい。たしかに、それが成果物で終えられるのは研究者くらいだな。
- 分析だけで済ませられるのは研究者だけだと思ってたけど、逆だった。
- 58-59 京大がグローバル人材教育に乗り出したのは、ここら辺の批判からかなあ
- 70 「リーダーシップのある人は、「成果を出すこと」を「自説が採用されること」よりも優先します」。船頭のことわざは頑固でわがままな人。
- 79-80、センター試験廃止するらしいけど、採用基準では、学力の指標が出身大学くらいしかないと言ってて、センターの科目別スコアや、統一院試を作ってスコア出すとかしてくれたら、大学名が要らなくなるとも。
- 100、「立場が人を作る」という日本的な考えではなくて、できた人に立場を与える考え方。
- 103、リーダーシップのない人に成果目標を与えると、無法なことをやりだすとあるけど、ブラック企業の社長もそのような。
- 106、日本人は「リーダーは組織に一人いればよい」って、天皇制に元凶があるような…
- 108、リーダーは成果を出すことにこだわるから、同じ時代・同じ空間を共有する人には、ムカつくこともあるのかあ。
- 109、レジデントさんが似たようなことをブログに書いてたな。
- 3章、成果とリーダーシップが切り離せない関係にあるのは解った。けど、日本型企業では、何が成果なのかわからん。自分がアスペっぽいのも相俟って、余計にわからん。
- 3章後ろのコラム、だから、伊賀さんはマッキンゼーを辞めたのかな?
4章
- その1:目標を掲げる/変化を起こす力のある人
- その2:先頭を走る/あらら。これは池田大作かその師匠のいう「一人立つ精神」だな。でも、ここまで細かく説明してない。
- その3:決める/たしかに「会議で決まった」っていうよな。「世間」に近い「空気」がする/「私がもしリーダーであれば、こういう決断をする」ワシが裁判長ならは良く言うんだけどなあw
- その4:(言葉で)伝える/説明責任/「まったく同じ人間が二人いるなら、どちらか一方は不要だ」
- リーダーでない人:上の4つのことをしなければ、調査しても、勉強しても、考えても、どれほど時間と熱意をかけてもリーダーの役割を果たしてない。
5章
- 基本動作1:バリューを出す/「今、自分のやっている仕事は、どのような価値を生むか」
- 基本動作2:ポジションをとる/「で?」「まずは自分の意見を言え、分析の結果や理由は後に述べよ」→結論ファーストじゃん/「結論を出す=ポジションをとる」/これって論文やアメリカのエッセイの書き方に似てる
- 基本動作3:自分の仕事のリーダーは自分/「上司をどう使うか考えるのも、あなたの仕事だ」
- 基本動作4:ホワイトボードの前に立つ→ディスカッション・リーダーとしての訓練を積む
- 154、「できるようになる前にやる」とあるけど、100の役職についてからどうしようかと矛盾してるような。「課長という役職ができるようになる前にやる」んでないの?
- 5章コラム:グローバル企業が求める能力は、1リーダーシップ、2地頭または専門知識や経験、3英語力
- 174、本書にいう「リーダーシップ」と、経済産業省の「社会人基礎力」との違いがわからない。本書でいう「リーダーシップ」は「主体性」だろうし。
- 130の「伝える」と、175の報連相などの組織内情報共有の違いがわからない
- 「日本の企業社会では、上司を超える主体性や創造力を持つ若手は来ないし育たない」に関して、「リーダーシップ」では起きないことが記述されている。けっきょく儒教思想とか「道」とかが邪魔してるだけだったりして。
- 184:非常時に「私が責任をもつから、今はこうしろ」とできるのは、普段からリーダーシップをとっているから。となると、震災時対応を思い出すと、NHK_PR にはリーダーシップがあるからできたんだ。てか、リーダーシップないと普段からああいうツイートできないような。
- 194:余ったお菓子の処分に「このお菓子、持って帰りたい人はいますか。お子さんがいらっしゃる方、どうぞお持ち帰りください」と声を上げられる人が、(日常的)リーダーシップのある人。
- 198:鉄道が止まったらタクシー乗り場に行列ができるときに海外では相乗りを誘い始めるらしい。そうかそうか。雨降りで困ってたときに相乗り誘われたなあ。なんとなくリーダーシップ解ってきた。
- 194-200:リーダーシップとは、非常時や大きなプロジェクトで、組織や集団で、カリスマやスーパースター1人いれば、大変革を遂げるドラマみたいのではなくて、日常から、たとえ2人であって、雑多で些細な案件であっても問題解決を目指すこと。…ということだな
- 194-200:むかし企画力の本を読んだことがあるけど、大きな企画がしたいとかいうけど、たとえば自分の部屋の模様替えとか、使いやすくするにはとか、日常の企画からしろよに似てるな。
- 214-:リーダシップを育てるのにNPOが適していることが述べたれているが、ドラッカーとか読んだらNPOと宗教団体が相似しているし、実際に某宗教団体にはリーダシップを発揮している人が多いきがする。今回の選挙でも約800万票入るだろうし。
- 218-219:彼らがなぜ信仰というか活動を続けられるか疑問にあったけど、リーダーシップをとることがワクワクすることとして続いてるのならありうるな。なお、理由を1つだけ回答してもらったことがあって、部員(部下)の成長を挙げていた。
- 215-217:リーダーシップを育てるのにはNPOが適しているという/ドラッカーもNPOに学べと書いてたと思う。NPO最適論と某宗教は重なる所が多く、本書の「リーダーシップ」をとっている人も多いし、トップは頻繁に「リーダーになれ」と指導している。
- 232:価値転換と価値創造はどう違うのかな?
目次
序章 マッキンゼーの採用マネージャーとして
第1章 誤解される採用基準
- 人気の高まりと誤解の拡大
- 誤解その1:ケース面接に関する誤解
- 誤解その2:“地頭信仰”が招く誤解
- 誤解その3:分析が得意な人を求めているという誤解
- 誤解その4:優等生を求めているという誤解
- 誤解その5:優秀な日本人を求めているという誤解
- Column 東京大学における法学部と経済学部の学生の格差
第2章 採用したいのは将来のリーダー
- 問題解決に不可欠なリーダーシップ
- 将来のリーダーを採用するという戦略
- スクリーニング基準と採用基準の違い
- Column 保守的な大企業で劣化する人
第3章 さまざまな概念と混同されるリーダーシップ
- 成果主義とリーダーシップ
- 成果より和を尊ぶ組織
- 救命ボートの漕ぎ手を選ぶ
- 役職(ポジション)とリーダーシップ
- マネジャー(管理職)、コーディネーター(調整役)
- 雑用係、世話係
- 命令する人、指示する人
- Column 能力の高い人より、これから伸びる人
第4章 リーダーがなすべき四つのタスク
- その1:目標を掲げる
- その2:先頭を走る
- その3:決める
- その4:伝える
- Column マッキンゼー入社を目標にする困った人たち
第5章 マッキンゼー流リーダーシップの学び方
- カルチャーショックから学ぶ基本思想
- 基本動作1:バリューを出す
- 基本動作2:ポジションをとる
- 基本動作3:自分の仕事のリーダーは自分
- 基本動作4:ホワイトボードの前に立つ
- できるようになる前にやる
- 自分のリーダーシップ・スタイルを見つける
- Column ホワイトカラー職種も海外流出?
第6章 リーダー不足に関する認識不足
- 組織的・制度的な育成システムが必要
- 絶望的な「グローバル人材」という言葉
- 「優秀な人」の定義の違い
- カリスマリーダーではなく、リーダーシップ・キャパシティ
- 非常時の混乱、財政難の根因となるリーダー不足
- Column 不幸な海外MBAへの企業派遣制度
第7章 すべての人に求められるリーダーシップ
終章 リーダーシップで人生のコントロール握る