「超」文章法 中公新書

図書館 -/2004-07-30 ★4

感想

昨日は、ほぼ予定通りの28時17分に読了いたしました。しかも、うどんアワー付きでの予測がほぼあたったことに、微妙に感動してみました。たぶん、読了できたのは、この本が面白かったり、読みやすかったに違いないです(うどんアワーとは、腹が減ったのでうどんでも喰って1時間くらい休憩することです)。

第1章の「メッセージこそ重要だ」の「メッセージ」は大変勉強になった。ちなみに、このウェブログは、メモに近いので、メッセージは含まれていませんので悪しからず。

他の章は、数冊の著書を読んできた私にとって、同じネタが使われていたりして少々物足りなかった。

ほかに読んでいたのは、『「超」勉強法』、『「超」勉強法 実践編』、『「超」整理法』、『パソコン「超」仕事法』、『インターネット「超」活用法』。さらに『続「超」整理法』は途中まで読んだまま。『「超」整理法3』は積ん読いてる。つか、『「超」整理法4』とか出てるし…

第7章をもとにすると、私の場合、とりあえず知識にはなったのだから、あとは実践することが問題のようだ。

比喩表現の重要性を説いていたのは2人目だ。比喩が嫌いな俺としては辛い。しかし、使っていくことにしていこうと思う。理解をスムーズにさせるのが比喩だとしたら、クルマでいうところのエンジンに挿すオイルなわけだ。ところが、良質なオイルでなくて、サラダ油とか、最悪の場合、水とかを挿しやがる文章とかが多くて、きっと嫌いになったのかもしれない。

メモ

p.69

「歴史上革命と言われる変化は、社会階級におけるこのような逆転劇に他ならない。すなわち、それまでの支配階級が追求され、被支配階級(の一部)が支配階級になることである。(支配階級が追放されて誰もが平等になることではない。〔後略〕)」

革命が起きても落穂拾いは落穂拾いってことのようだ。

p.87

著者は、文章を長さで分類している。

  • 1.パラグラフ − 150字程度。
  • 2.通常「短文」といわれるもの − 1500字程度。
  • 3.本格的な論文などの「長文」 − 1万5000字程度。
  • 4.「本」 − 15万字程度。

1.のさらに10分の1である15字程度には、書籍のタイトルや小見出し、新聞の見出しが該当すると思う。さらにネットでいえば、掲示板の書き込み、チャットの1文などが該当するといえる。

話はそれるけど、2ちゃんねるのカキコは、見出しだけでしゃべっているようなものだったりする。

p.132-133

ハードディスクとヘッドの間隔の狭さを、比喩表現していて、「わかりすぎるくらいよくわかる。」には、妙に笑ってしまった。わかりすぎるくらいよくわかったからだ。

p.165

「〔略〕は、しばしば非常に重要である。」

very often important という英語の直訳が、非常に気になった。たぶん、著者の「さらなる」並みの気になることだ。

官僚用語に外来語が多いのは、逃げるような言い回しをしているからだという。一方で、著者の記述には、TOEIC 450 の俺では、辞書をひかないと分からない外来語「ペンディング」があった。未決とか保留って意味か…

p.177

「昔の法律の本には、第1巻第1部第1編第1章第1節第1款第1項というような書き方のものが多かった。ドイツ人はいまでも論文の場合にこうした書き方をする。たぶん、これを真似たものなのだろう。」

民法や刑法は、ドイツとかフランスの法をベースにしているからだと思う。

p.201

「私は、私の名前を間違えて書いている郵便物やメールには、真面目に対応しないことにしている。送り手は、誠実でないか、私を軽視しているか(あるいは両方か)だからである。宛名の誤字に平気な人と一緒に仕事をすれば、あとでこちらが被害を受ける可能性が強い。」

これからは、私も著者と同じようにしようと思います。私の名前は、1.漢字の説明がある程度難しいので、書けるかどうかで、その人の知的レベルを測定したり、2.漢字の一般的な読みと、実際の読みは違うので、読めるかどうかで、私のことを知っている人かどうかを測定していたりしています。

p.210

「役人が書く文章には、「等」が多い。これもあとで言い訳するための逃げである。〔後略〕」

かつて、バイト仲間が指摘していた。言語は有限で、概念は無限である。だから、想定していても役人の想像の領域を越える対象が出現してしまうこともあるだろう。それに備えての保険なんだろうと思う。悪く言えば「逃げ」だけど。ちなみに、〔後略〕の部分は笑える。

p.210-211

曖昧接続の「が」は、完全に禁止でなくて、パラグラフで2個までと、著者はしている。私も「が」の使用は止めてきたが、何だか息が詰まると思っていた。

p.222

「タイトルは整理部がつけるので、〔略〕」

新聞のタイトルは、やはり著者でないようだ。

p.222

デリバティブは、新聞用語で「金融派生商品」としているけど、正確には「派生金融取引」というのは勉強になった。新聞では、IT用語は滅茶苦茶な訳だし、自然科学系の記事でも滅茶苦茶だし、その上、経済学用語も滅茶苦茶ってことのようだ。新聞記者がアホなのか、それとも対象としているアホな読者に合わせているのかワカラン。

p.241

「しかし、図書館や書店にある本では、なかなかそういう状態にならない。」

図書館の蔵書がネットで検索が可能な上、頻繁に通っているせいもあって、私には、自分の側にあると感じられる。

しょうじき、この本も図書館から借りてきた本なわけでw

目次
  • メッセージこそ重要だ
  • 骨組みを作る
  • 筋力増強―説得力を強める
  • 化粧する
  • 始めればできる