「分かりやすい説明」の技術 最強のプレゼンテーション15のルール ブルーバックス
図書館 (800円) /2004-07-17 ★4
購入 2011-10-29 105円
情報リテラシ19冊目くらい。藤沢晃治.(1999).「分かりやすい表現」の技術の続編で、前に読んでいる。今回の書籍と重なるところも多い。
第3段には、『「分かりやすい文章」の技術』が出たようだ。図書館に蔵書されているようなので、そのうち借りてきたいと思う。
人間の眼には盲点があることを、生まれて初めて実感できた。盲点を具体的に実感させた上で、「説明」にも盲点があるからと説明するところに説得力や分かりやすさがある。
妄想っぽいポエムのような、説得力のない文章を書く人には必読の文献である。
「説明」の技術では、以下のような要点にまとめられている。
まとめ
1.タイムラグの存在を知れ
- 聞き手が脳内整理棚を準備中はゆっくり話すなどして待て
- 聞き手の脳内整理棚がいつ準備完了するかに注視せよ
- 聞き手の脳内整理棚の準備が完了してから情報を送れ
2.タイムラグを短縮せよ
- 概要を与えよ
- 聞き手の脳内整理棚選定作業を詳細情報で妨害するな
3.「間」を置きながら、しみ入るように話せ
- 意味別の区切りごとに小休止を取れ
- キーポイントを話した直後に小休止を取れ
- 複雑な概念を話す時は小休止を多用せよ
4.具体性と抽象性のバランスを取れ
- 意識して範囲指定せよ
- 範囲を推測させる具体例を挙げよ
- 大分類名でなく、小分類名で語れ
- 全体説明と部分説明との間を適宜、行き来せよ
5.説明もれに気づけ
- 第三者に事前チェックしてもらえ
- 聞き手の立場を想像せよ
6.情報構造を浮かび上がらせよ
- 重複、ムダを整理せよ
- 大項目、小項目の関係を明示せよ
- 対比関係、同列関係を明示せよ
- キーポイントを添えよ
7.キーワードを使え
8.論理的な主張をせよ
- 主張の裏付けを用意せよ
- 承認ずみの主張は「新しい裏付け」として再利用せよ
- 分かりやすさの障害となる非論理的な弱点部分は隠せ
9.聞き手が知っている事例にたとえよ
- 格言、ことわざを普段から仕入れよ
10.聞き手の注意を操作せよ
- 要点を話す前に「問いかけ」で注視せよ
- 「まとめ言葉」で聞き手の整理を助けよ
11.聞き手を引率せよ
- 常に聞き手に展望を与えよ
- 聞き手が落伍していないか気配りせよ
12.繰り返しの劣化に注意せよ
- 聞き返されたら要注意
- 聞き手は「今日、初めて聞く」ことを忘れるな
- 「伝える」気持ちを取り戻せ
13.持ち時間を守れ
- 要約力をみがけ
- 説明内容の要点を大、中、小の見出しに整理しておけ
14.聞き手に合う説明をせよ
- 聞き手の持っている前提知識を知ってから説明せよ
- 説明内容を事前に正しく知らせよ
- 聞き手に、必要な前提知識を事前に正しく示せ
15.聞き手を逃すな
- 聞き手の不快感を解消せよ