近代経済学 ― 理論と政策
- 作者: 小林好宏,酒井徹,川瀬雄也,松本源太郎
- 出版社/メーカー: 中央経済社
- 発売日: 1986/03
- メディア: 単行本
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感想
100円の古本。1986年の出版と古い。たぶん近くの大学のテキストだろう。
ほかの経済学の書籍と被っていないところを読んでみた。第9章「財政」と、第10章「政治過程の経済分析」だ。
第9章では、じゃっかん被るところがあったので、走り読みした。その当時から、社会保障費の比率増加や、国債発行などが問題となっていたことがうかがい知れる。
第10章では、市場の失敗ならぬ「政治の失敗」が、アローの定理(一般可能性定理)で証明されているのを知った。
それから、1960年代の終わりころから、ケインズ主義の限界が言われ出していたようだ。1998年にラジオ番組で政治家が言っていたが、それ以前から言われていたことだったのか、と気がついた。
企業は利潤最大化を求め、家計は効用最大化を求める。そして、官僚は予算最大化を求めるらしい。
次に読むとしたら、第10章に該当する最近の書籍が読みたいのだが、もっとも普及しているタイトルが解らない。「財政学」になるのかな?
目次(第9〜10章)
9.財政
- 1.財政の機能と制度
- 2.租税
- 3.経費
- 4.公債
- 5.地方財政
10.政治過程の経済分析
- 1.政策主体としての政府
- 2.公共選択の理論
- 3.官僚の行動
- 4.小さな政府