ブログ進化論—なぜ人は日記を晒すのか
2007-11-13 図書館547.4833フ (840円) 2007-11-13/18 ★4
目次
はじめに
序章 なぜブログは流行ったのか?
第一章 日記としてのブログ
第二章 メディアとしてのブログ
- ブログを通じて“フツーの人”が発信することで何が変わったか?
- 眞鍋かをりと古田敦也はなぜ支持されるのか
- ブログはメディアを監視する力と独自発信の力を持つ
- ブログは「ミニコミ」や「個展」に代わる自己PRメディア
- メディアとしてのブログは、今後どんな発展を遂げるのか
第三章 ビジネスとしてのブログ
- ネット上に蔓延した「ゴッゴル」が意味するものとは
- 従来のサイトにはない小売店ブログの特性とは
- ブログでお金儲けする方法・アフィリエイトと賞金制度
- 身近なPRから大掛かりなプロモーションまで多種多彩な実例
- 企業より熱心にブログを綴る学生たち
あとがき
感想・メモ
ブログ研究2(+6)冊目。
社会現象や発信ツールとしてのブログを取り扱っていて、技術的・機能的なことは触れていない。いくらコンピュータやインターネットで使われる道具であっても、いわゆる理系的な操作説明ではなく、いわゆる文系的な取り上げをしてくれる本が増えてくれる方が好ましいと思っている。
p.24で、ホームページとブログの比較を、プロ用のカメラと全自動カメラの比較にたとえて紹介していて、非常にわかりやすかった。
p.65では、ライターとして原稿の上手い下手を判定するのに、「自分の話をどう書くか」という要素があるそうだ。上手いライターは、自分の存在を気づかせずに、情報のみを提供するらしい。たとえ、自分を出すときでも、道化役をするなどして、上手く振舞うらしい。また、下手なライターは、書き手の存在を感じさせて鬱陶しいらしい。
p.87からの「吉田松陰と野山獄」は感動してしまった。ある集団に、似たような提案をしたことあるけど、ことごとく無視された経験がある。
p.197で、「僕が編集の仕事を始めたときに、よく『仕事の打ち合わせに行ったら雑談をしてこい』と言われた。進行中の仕事と直接関係のないことであっても、出会った人といろんな話をすることで、新しい企画が生まれたりして仕事の幅が広がるからだ」とある。『ブログ白書 2007』の「新たな知識は『異なった環境に所属する人どうしの交流(遠いつながりのある人の交流)』によって生まれやすい」と同じようなことを言っている。
p.199の「弱い人間関係を継続させる」というのが、ブログやSNSの使い方として適切なのかもしれない。