語学で身を立てる 集英社新書0181E

2008-02-11 図書館807 (693円) 2008-02-11/14 ★4.5

感想

英語や語学や言語が好きなこともあるし、語学市場を調べたくて読んでみた。

勉強法としても役立った。毎日コツコツやるのは理想かもしれないが、著者は狂ったように勉強しまくる日が続いたと思ったら、飽きて放置する時期があって、また狂ったように勉強しまくるようなサイクルらしい。

ドイツ語やフランス語から入った人は、英語を分析的に解釈する傾向があり、翻訳などに相応しいらしい。たしかに、英語は文法的には特殊な言語だといえる。

なお、プロモーションなどは、ほかのビジネスと同じ。

メモ
  • 34 …文学部出身の人の翻訳は、比較的、文章に癖があって、しばしば意外な思いこみによる間違いを犯していることが多く、優れた産業翻訳家はむしろ法学部や理工学部出身の人に多いように思われます。大学卒でない、優れた翻訳家も多いので学歴は参考になりません。
  • 82
  • 名詞:単複・冠詞をどう選ぶか
  • 動詞:非過去と過去→どの時制にするか
  • 前置詞:どう選ぶか
  • 語順:どう決めるか
  • 類義語:その文脈にあった単語かどうかを、どのようにして知るか
  • 102
  • 1.文法体系の把握:独学で30-40時間が目途。レベル・学習量はNHKラジオ講座入門編ぐらい
  • 2.平易な現代文の精読:ペーパーバックスで150ページくらいを、辞書や文法書を頼りに読む。良い教師についてもらう。いなければ対訳本・訳注つきのもの。30ページくらいは根性がいる。速読はダメ。
  • 3.作文(和文外国語訳):文章は読み続けること。基本文200題とかやってみる。文法の弱点を知る。文法書を頼る
  • 4.会話練習(独習):音声教材のついた会話の教科書。会話例は最低100回、聞き流しBGMでOK
  1. 5.外国人との会話練習:1〜2か月の短期、現地の会話学校+放課後は外国人と会話。現地に行けない人は会話学校を探す。相手がネイティブであればいい
  2. ダイレクトメソッドで専門分野の学習:語学の勉強から、自己のモチベーションとなっている分野へ
  • 143
  • ガイド試験(通訳案内士試験):高度に専門的なものでない限りOK、一般通訳もOK
  • 商業英語検定試験(廃止、日商ビジネス英語検定に引継ぎ、関連性は不明)- 1級:経済・ビジネス・金融OK、2級:要試験・有望
  • 英検 1級:要試験 2/3が合格ラインに達している 準1級:将来有望なのが3-4人に1人くらい
  • TOEFL550・TOEIC830:要試験、受験資格あり程度
  • TOEIC900以上:たしかな土台あり、ただし800台に優秀な人が多い
  • TOEIC920以上:ネイティブすぎて、かえってダメ
  • 152
    • 納期を守らない人
    • 手抜きする人(訳抜けがあったり、原稿の処理が不親切だったりする)
    • 自分の実力に対して謙虚でない人
  • 153 もし自分をぶつけるものを求めているのでしたら、ファジーな気持ちでいいですから、いまなんとなく身をおきたいと思うもの(業界)で、一年間、心をこめて仕事に邁進してみてはいかがでしょうか。真剣にやらないと限界がみえません。そして、その一年間やったものが仮に自分のライフワークとならなかったにせよ、必ずそれをみつけるヒントが得られるでしょうし、その経験は将来にとってプラスになりこそすれ、決してマイナスになることはありません。
  • 194
  • 国語力・論理的思考がある。日本語で文章を書くことが好き
  • 高校までは英語の成績がまずまず。嫌いでなかった
  • 話好き。人好き
  • 好奇心が強い。新聞・雑誌を読んだり、テレビのニュース・ドキュメンタリーを見る
  • 外国に興味あり。旅行も好き
  • #俺のボトルネックは、話好き・人好きだな
目次
  • 一 語学力を生かす三つの道
  • ニ 語学スペシャリストの三つのタイプ
  • 三 語学エキスパートになるための資質
  • 四 分野別キャリアアップ戦略
  • 五 現状分析〜いまなにをすべきか
  • 六 語学専門家になるための勉強法
  • 七 語学学習メソッドの種類と特徴
  • 八 各国語翻訳市場概観
  • 九 プロモーション戦略〜いかに仕事を獲得するか
  • ケーススタディ〜語学で身を立てている人々の実際
  • 十一 FAQ〜頻繁に受ける質問