アレルギーはなぜ起こるか ブルーバックス1585
2008-06-16 WGT 903円 2008-06-16/30 ★4 図書館蔵書493.14
感想
皮膚に湿疹ができて、皮膚科でアレルギーを疑われた。本屋に行ったときに目に入って、思わず買ってしまった。家に帰ってきてから、図書館に蔵書があることを知り、ちょっと凹んだ。
IgE抗体までは知ってたけど、ヘルパーT細胞に1型や2型などがあることを初めて知った。そばアレルギーが多い理由も初めて知った。ステロイド薬とコレステロールが語源的に近いのも知った。
免疫システムは、かなり複雑なんだけど、本書では、それをできるだけ易しく説明するように努めていると思った。それでも私には難しかった。とはいえ、いくらかは、免疫システムにかんする理解が増えたと思う。少なくとも、「しょうゆ 花粉症抑える成分判明」(リンク切れ・2chリンク)というニュースにある後半の解説がすんなり理解できた。
寿命が50年から80年に延びてだけでも異常なんだから、軽いアレルギー体質なのも、いまでは異常ではなく普通だし、ステロイド薬に頼るのも普通という考え方に感動した。
で、肝心の皮膚炎のところは、再度読まないと、わからないかもw
目次
- はじめに
- 「アレルギーはなぜ起こるか」に登場する主な細胞と分子
第1章 アレルギーが増えた理由
- アレルギーとは?
- アレルギー体質になるメカニズム
- 子どものころにアレルギー体質が決まる
- 清潔にしすぎるとアレルギーになりやすい?
- 花粉症患者はどこまで増えるのか?
- アレルギー疾患“必発”遺伝子は存在するのか?
第2章 アレルギー体質はヘルパーT細胞が決める
- ヘルパーT細胞のバランスでは説明できないこと
- 1型アジュバントと2型アジュバント
- 1型ヘルパーT細胞と炎症性ヘルパーT細胞の対立
- 制御性T細胞は三種類に分類される
- アレルゲンと多く接触すると制御性T細胞は増えるのか?
第3章 喘息のしくみ
- 喘息とは?
- 喘息の気道のしくみ
- 喘息の主役、遅発反応とは?
- 慢性炎症に働くサイトカイン
- 炎症が続くと気道は変形していく
- 鼻かぜウイルスと喘息発作の引き金
- 喘息と遺伝子
- 喘息の治し方、つきあい方
- 喘息にならないようにするために
第4章 アトピー性皮膚炎のしくみ
第5章 食物アレルギーのしくみ
- 食物アレルギーとは?
- 子どもに食物アレルギーが多い理由
- 重篤な食物アレルギー
- 食物アレルギーの対処方法
- 消化されにくいタンパク質が食物アレルギーをおこす
- 食物アレルギーは治るか?
第6章 花粉症とつきあう方法
- 花粉症とは?
- 花粉飛散前から対策が必要な理由
- なぜ、花粉症は中年になってから突然、発症するのか?
第7章 ステロイド薬と免疫のしくみ
第8章 アレルギーは治せるのか
- 毒(アレルゲン)をもって毒(アレルギー)を制す
- アレルギーワクチン
- ヒト化抗ヒトIgEマウス抗体
第9章 現代人の基本体質・アレルギーと共生する方法
- 子どもがアレルギーにならないようにするには
- 早期発症のアレルギーは予防できるのか
- 大人のアレルギー疾患を治すための生活環境対策
- ステロイド薬とアンフィレギュリン
- アレルギー体質健康人とアレルギー疾患患者を見分ける
- アレルギー体質となった子どもたちの将来