情報科学と五次元世界 NHKブックス149
2011-01-26 図書館リサイクル文庫 (600円) 2011-02-03/05-18
感想
情報の基礎理論と思って読んだが、広義の通信まで含めたコミュニケーションを網羅的に説明。
40年前の本から原初を確かめることによって、いまの雰囲気を再認識するために読んだ。マスコミの対義語として「カスタムコミ」という独自の表現をしていたが、個別のメディアが登場しているので予想があたったと言える。
「五次元世界」については、オカルトなのであまり意味がなかった。
メモ
- 1章:この時期は、アナログとデジタルの対比止まりなんだなあ。デジタルがアナログのような振る舞いするインターネットやP2Pあたりは、まだまだ想像だに及ばず
- 31:メラビアンの法則の誤りの方が紹介されている。たしかにラジオは総量の45%だな。けど、ロシア語とか理解できない言語の映画の方が55%と、ラジオの理解量を越えていることになる
- 40:磁気メモリーの時代#懐かしい。本でしか知らない。ICメモリがそろそろとか、泡磁区メモリも10年以内とある
- 40関連:泡磁区メモリとは、磁気バブルメモリのこと。1981年に実用化となってるので10年以内の予想も当たってる: 磁気バブル - Wikipedia - http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A3%81%E6%B0%97%E3%83%90%E3%83%96%E3%83%AB
- 46:「政府が司令を発する。それは政府に集まる情報をもとにしてだされなければならない。政府は弱体のために失敗するよりも、情報不足のために失敗する」ノーバート・ウィーナー
- 58:通常2400bps。50-4800bps。IBMで1.25Mbps。1965年にベル研で224Mbpsって、いまのインターネットより速いじゃん。LANより遅いか
- 73:マイクロフィルム通信#いまなら電子書籍だな
- 140:手書きで1分間80字かあ#キーボード、ケータイ、フリックの入力速度が知りたくなった
- 152:読書毎分600〜800字。演説約250〜350字。手書き約70〜90字
- 160:朝日と毎日の字体の使用頻度
- 179:「明治37、8年の日露戦争の頃は、…画家の描いた戦況の絵は何ヵ月も遅れて国民に報道された。」
目次
- 動物と機械/情報の定義/通信の定義/双方向通信/情報の価値/音声言語/書面/印刷言語/マスコミとカスタムコミ/人物の形成