今からはじめる!就職へのレッスン (なるにはBOOKS)

2011-12-07 図書館 (1365円) 2011-12-07/20 ★4

感想

中高生向けの就職本。いい年こいて、中高生向けの本を読むは恥だが、中高生時代に獲得し忘れた大事なことを取り戻すのにいいし、何より読みやすい。

けど、中高生時代にやっておけということを、ほとんどやってなかったりで、いまからやっても間に合うのだろうか疑問に思ったりもする。

「(企業は)「この人と一緒に働きたい」「この人を伸ばしてあげたい」と思わせる人を採用します」ということだけ参考になった。企業はリピーターとなる顧客を求めているけど、就職は、企業からリピーターになって欲しい従業員を求めているというか。

メモ
  • 「(企業は)「この人と一緒に働きたい」「この人を伸ばしてあげたい」と思わせる人を採用します」
    • これには、会社は仲良しクラブなのか?という批判がある
  • 60 「毎日遅刻して、まわりがひとつのプロジェクトに向けて努力しているときに、一人だけそっぽを向いてちがうことをしている。そんな人が、どんなにすばらしい才能があり、しかもわりあい自由のきく研究職にあったとしても、会社の方針に合わないモノを勝手に開発していたら、いずれはクビになるか、閑職に追いやられてしまいます」
    • ハーゲンダッツの小豆フレーバーを開発した人は?
    • Google東芝の2割の自由時間は?
    • 東芝のSDカードも元になったNAND型メモリ開発は自由時間だった
    • こんな考えだから日本企業は右下がりではないのか?
  • 64 雑用をする
  • 「「自分で判断して行動して、その結果を引き受ける体験をしていると、自信をもって個性を出すことができるのではないでしょうか」
    • 自分に知識や経験だけでは判断できないから、プロに伺っているわけであり、回答できない時点で無能の逃げでしかない
  • 106 どこにでも嫌な人や傲慢な人、意地悪な人はいるから、「おはよう」や「ありがとう」を言うといい
  • 108
    • レベル1 言われたことをするだけの人。ひとつの仕事しかまかせてもらえない
    • レベル2 ほかの人の仕事の代わりもできる。何か不具合があれば、直すことができなくても、伝えることができる
    • レベル3 職場のほとんどの仕事ができて、不具合の原因を救命できて再発を防ぐことができ、不具合の度合いによっては自分で処理できる
    • レベル4 新しい企画を立てて実行する準備ができ、人に仕事を教えられ、仕事のしくみややり方をよりよいものに改善できる
  • 118 家族をほめる
  • 138 「いい企業は、いい建物にあります。清潔で、明るく、働く人は親切です。規模はどうあれ、社員は学生にもていねいに対応してくれます。人を大事にしているのです」
  • 150 「勉強もわからん、きらいだ。でもわからんことに慣れる、イヤだと思いながら聞いている。しんどいところから逃げないことが大事です。社会に出ればわからんことばかりです。わからんことに慣れていないとしんどい。そしてわからんことにこそチャンスがあるんです」
目次

1章 考えてみよう 就職って何?

  • 1 人はなぜ働くのか? 生活、自己実現、社会のため、時代によって意味は変化する
  • 2 「人間力」は学生のうちに身につく 自由になった就職事情と学生に求められるもの
  • 3 新規卒業者一括採用のしくみ 卒業見込みの学年で学生も企業もいっせいに
  • 4 自分を知り 必要とされる仕事を いろいろな資質を生かす仕事が企業にはある
  • 5 「雇われる力」をつける どんな企業・組織でも働けるために
  • ●就職が決まった学生にきく(1) 家族と高校時代の友人が支えはげましてくれた
  • ●就職が決まった学生にきく(2) 子ども時代のしつけと家での体験が就職に生きた
  • ●就職が決まった学生にきく(3) 中学野球部の部長を務めた経験が決め手に

2章 今からはじめよう 学校でのレッスン

  • 1 組織の一員として行動する 将来社会に出て働くときの基本
  • 2 時間と期日を守ろう 就職のときいちばん大事なこと
  • 3 自分の居場所を見つける 大人も悩ましい人間関係のストレス
  • 4 自分らしさを追求する 個性を見つけて、責任を負う経験を
  • 5 試験勉強で身につくこと 瞬発力、優先順位、勉強のやり方
  • ●就職を支援する人にきく(1) 入試のための学力よりも 将来のための力を 杉森共和さん・東京都立葛飾総合高等学校 キャリアカウンセラー
  • ●就職を支援する人にきく(2) 入試のための学力よりも 将来のための力を 中野春美さん・日本女子大学キャリア支援課
  • ●就職を支援する人にきく(3) 入試のための学力よりも 将来のための力を 野口正生さん・東洋大学キャリア形成支援センター

3章 今からはじめよう 家庭でのレッスン

  • 1 家族力がものをいう 親からの援助と自立の機会
  • 2 大人と会話できますか? 核家族化で変わったコミュニケーション
  • 3 家族のために役立つことを 家族でも、職場でも支え合える関係をつくる
  • 4 親の価値観を疑ってみる いい点はまね、悪い点はまねしない
  • 5 自己肯定感をもつ 社会に出るまでに適正な自己イメージを
  • ●採用担当者にきく 協調性があり 誠実な人を求めています 岩本一成・株式会社サカタのタネ総務部人事課

4章 今からはじめよう 放課後のレッスン

  • 1 課外活動をしてみよう 何かに夢中になって、まじめに打ち込む体験
  • 2 失敗や挫折から学ぶこと いかに立ち直ったか就職のとき問われる
  • 3 体育会系のクラブ活動はなぜいいか 仕事と同じプロセスの経験
  • 4 どんなことも前向きに取り組む 工夫しだいで仕事はおもしろくなる
  • 5 ボランティア アルバイト 何かしてあげる体験は働くための助走
  • 6 海外留学 ホームステイ 語学力より何を学んだかの方が大事
  • 7 家庭学習と塾の使い方 要領のいい勉強法を教えてもらう
  • ●若者の労働について専門家にきく 就職は「ありがとう」を言うことから 玄田有史さん・東京大学社会科学研究所教授