上手なウソの作法―人間関係を温かくする
2008-09-30 図書館361.4 (1365円) 2008-10-13/11-03 ★4.5
感想
コミュニケーション能力を鍛えるために読んだ。著者が、内藤誼人なので楽しく読めた。
自分は、ウソをつかないことが正直者であり美徳だと考えてきた。しかし、本書を読んで、単に「バカ」がつく正直者で、自分は、ただのお子様にすぎないと思った。
ただし、ウソは肝心なときにしかついてはいけないとか、普段は誠実であるようにしておくとか、ウソをつくためには正直者でいるべきという、逆の行動を取らないといけないようだ。
これから、何らかのシーンで、何かを売り込まなくてはならないときが必ず訪れると思われるので、本書を読んでウソをつくことにたいする抵抗感が減らせたことは、大いに役立った。
メモ
- 148:社会的コントロールができる人。他人にうまく合わせられる人のこと
目次
はじめに
第1章 “ウソ”に対する意識改革をせよ
- ウソをつくのは、決して“悪”ではない
- つまらない道徳心を片っぱしから捨てておけ
- ウソをつくなら、「ポジティブなウソ」をついてやれ
- たいていのウソは見抜かれる心配はないので安心せよ
- つじつまは後であわせる
- あらかじめ計画しておくことも、もちろん大切
- どうせつくなら、とびっきり大きいウソをつけ
- 「うまいウソ」をつこうとしすぎるな
- ウソをつく前には、何度も自分に言い聞かせておけ
- コラム 年配者ほど、うまくウソをつける!?
第2章 “仕事ぶり”を、今より2倍アップさせるための「演出術」
- だれよりも早く出社すれば、その後でたっぷり手を抜ける
- 休憩するときには、机の上に“偽装”を施してからにせよ
- 普段は、だれよりも仕事をしろ
- いったんウソをついたら、“少しの間”我慢しよう
- 魅力をアップさせたいなら、“整形”もひとつのテだ
- 黒っぽいアイテムをたくさん身につけていると、“強さ”を印象づけられる
- やる前から「言い訳」をしていると、自信がなさそうに見える
- 誠意を見せるなら、通じるまで見せつづけろ
- “見られる自分”を意識せよ
- できの悪いヤツと一緒に仕事しろ
- コラム 「不安の高い」人には、ウソは通じにくい
第3章 会話力をアップさせるウソの技術
- 何らかの“制限”を設けると、もっともらしく聞こえる
- 自分にとっての「不利益」を訴えよ
- “休止”を減らして話すと、バイタリティを感じさせる
- まっず自分から発言するようにすれば、会話の主導権はつかめる
- お世辞と社交辞令は、4倍くらい誇張しろ
- 事実の単なる指摘よりも、上手なウソでホメてあげよう
- 相手から質問されたら、さっさと答えろ
- 「ウソだよ、ウソ」と自分から暴露すると、かえって真実味が増す
- 自己への言及が減らないように注意
- 代名詞を使いすぎるな
- 話し方をうまくコントロールする
- ゆっくり話すように心がける
- コラム 地位が下の人を騙すのは、難しい
第4章 危機的状況を、うまく脱するためのウソの技法
- ウソがバレたときには、「そういうつもりじゃなかったんだ」で切り抜ければ大丈夫
- たとえ怪しまれても、最低2回はウソをくり返せ
- 謝罪するときには、童顔の人に頼む
- 顔を“真っ赤”にして謝罪すれば、たいていは大丈夫
- どうしようもなくなったら、「わかりません」で切り抜けよう
- 恥ずかしいときほど、口を“ぎゅっ”と、むすんだままにしない
- コラム “女性”にウソをつくのは一苦労
第5章 人に好かれるためには、どうすればいいのか?
- 相手が喜ぶことは、何でもやってやれ
- できるだけ「誠実な人柄」であるように偽装せよ
- 人に会うときには、体調の管理をしっかりとやっておく
- カメレオンのように自分を変えろ
- 前髪は、さっぱりとさせておく
- リラックスした雰囲気を出したいなら、身につけているものをはずせ
- 親しい友人にはウソをつくな
- だれとでも仲良くできるタイプを騙すのは難しい
- やさしくなりすぎない
- コラム 仕事の予想は、“最悪のケース”を想定しておくと、ウソつき呼ばわりされない
第6章 ウソっぽさを感じさせてしまう“身ぶり”と“しぐさ”には気をつけろ
- 頻繁にコーヒーやお茶を口にしていると、ウソをついていると勘違いされる
- まばたきを我慢しろ
- 決して目をそらすな
- 目をそらさなければ、“強さ”の演出もできる
- 楽しそうな顔をしていれば、「正直者」と思ってくれる
- 笑顔を見せるときには、「歯」を見せて笑え
- あまり“手”を動かすな
- 腕は、ゆるやかに開いておく
- 相手の性別によって、注意すべきポイントを変える
- コラム 感情をコントロールできれば、しぐさ・身ぶりもコントロールできる
あとがき
関連
- 「人たらし」のブラック心理術 - 何も考えないこと(読書メモ) http://d.hatena.ne.jp/noguess/20080211