スタンフォードの自分を変える教室
感想
やる気(意志力)の解説。
一緒に外出したときに本屋に寄り買ってもらった。書店のビジネス部門の売上げランキング1位だった。「やる気」(書中では「意志力」)に関して科学的に解説している本などと、ブログで紹介されていたので、Amazonのほしい物リストに入れていた。
「マクゴニガル」が覚えにくいので、英語っぽく「メッガーニゴー」で覚えておこう。
人間の「やる気」がどのように起きて、どのようになくなるのかを説明して、どうやって「やる気」を起こさせたり、やらなくていいことを止めさせるかが書かれている。
印象に残ったのを3つ挙げると:
- やる気になった・やる気がなくなった時点を観察
- 疲れに騙されてはいけない
- ドーパミンは快楽をもたらさない
「やる気」のペーパーテストをしたら高得点を取れそうだが、「やる気」そのものが湧くかどうかという実践的な部分で、上手くいくかどうかまだわからない。
メモ
第1章:「やる気」になったとか「やる気」がなくなった感情の変化を観察しようというようなことが書いてあったと思う。
第2章:原始時代を生き抜いてきた本能が、現代では好ましくない行動を引き起こすことが書かれていて、割と納得した。たとえば、原始時代ならエロに刺激されることが少なかったけど、いまならネットに氾濫しているから、ずっとエロを見ていることになりかねないとか。
第3章:「やる気」は減っていくことと、疲労感に騙されてはいけないことが説明されている。
第4章:道徳的に良いことをすると、少しくらいなら悪いことしてフォローしたくなることが書かれていた。
第5章:ドーパミンは快楽をもたらすのではなく、快楽を得られる期待をもたらしているだけで、それだけでは満足しないという。マーケティングなどでは、ドーパミンを分泌するような手法が使われまくりだという。
第6章:タバコの箱には喫煙の害が表記されているけど、不安を煽るだけで、不安を解消するために、さらにタバコが吸いたくなることが書かれていて、声に出して笑ってしまった。
第7章:時間選好率などの話題だった。これらのトピックは、『競争と公平感―市場経済の本当のメリット』や『行動経済学―感情に揺れる経済心理』で、すでに読んでいる。
第8章:やる気は感染するという。人に影響されるわけで、やる気のないのを真似している人を探したり、逆に認められるように人を利用することが提案されてる。
目次
- Introduction 「自分を変える教室」へようこそ : 意志力を磨けば、人生が変わる
- 第1章 やる力、やらない力、望む力 : 潜在能力を引き出す3つの力
- 第2章 意志力の本能 : あなたの体はチーズケーキを拒むようにできている
- 第3章 疲れていると抵抗できない : 自制心が筋肉に似ている理由
- 第4章 罪のライセンス : よいことをすれば悪いことをしたくなる
- 第5章 脳が大きなウソをつく : 欲求を幸せと勘ちがいする理由
- 第6章 どうにでもなれ : 気分の落ち込みが挫折につながる
- 第7章 将来を売りとばす : 手軽な快楽の経済学
- 第8章 感染した! : 意志力はうつる
- 第9章 この章は読まないで : 「やらない力」の限界
- 第10章 おわりに : 自分自身をじっと見つめる
日本語作文作法―系統的トレーニング (IT21叢書―情報リテラシー編)
感想
文章作成法。
面白味がなく途中で投げ出していたが、濃い内容なのを理解して読み終えられた。2度ほど途中まで読んだが、大学の教科書や仕様書に近い印象があり、面白味がなく長らく積読していた。しかし、いろいろな文章作成法の本を読んできて、濃厚にまとめられているのを理解したこともあり、3度めにして、ようやく最後まで読み終えた。問題も解いた。演習は行ってないが、これから文章をかかないといけないので実践するつもりだ。
パラグラフ指向の書き方を学べた。ほかに、粗筋には重みを付けるというノウハウや、段落と文段の誤解を知り、字下げの疑問が解決できた。
パラグラフが詳しく説明されていた。小論文のガイドブックは、本書の9-11章あたりの文章のミクロ部分を説明しているだけで、著名な文書作成法の本は、本書の1-5章あたりのマクロな部分を説明しているだけだった。
パラグラフ指向を詳しく説明している本を読んだことがなく、本書6-8章で理解することができた。なお、「パラグラフ」を「文段」、「トピックセンテンス」を「話題文」、「サポートセンテンス」を「補足文」として表現していた。
粗筋の設計はできるんだけど、どうしても文が書けずに悩んでいたが、パラグラフ指向で文章を書く方法を理解できたと思う。これで書けそうだ。
ネットで調べたところ、慶応大学のSFCの教科書として使われていたようだ。良い大学では、良質の勉強をしていてうらやましい。
メモ
- 24:粗筋に重みを付ける
- 55:「文段が空白行などで孤立している時は、先頭を字下げする必要はない」やはり、ワシの思ってたとおりだ
- 61:「文段自身を段落と呼ぶことが多いが、それま間違いである」
- 106:「単純な文なのに読点が必要なのは、構造がまずいことの警告だと言える」
- 122:たしかに、結論先行だと、「すなわち」や「つまり」が出てきたら変だな
目次
- 1. 概要:1.1 文章 / 1.2 素材 / 1.3 作文
- 2. 分析:2.1 調査 / 2.2 文書標準 / 2.3 複製権 / 2.4 話題の分析
- 3. 設計:3.1 粗筋の原案 / 3.2 重み付け / 3.3 粗筋の完成 / 3.4 粗筋の標準 / 3.5 目次
- 4. 表題部:4.1 表題 / 4.2 著者と所属 / 4.3 抄録 / 4.4 目的と目標 / 4.5 範囲定義 / 4.6 キーワード
- 5. 序章と終章:5.1 本文の構成 / 5.2 序章 / 5.3 終章 / 5.4 見出し / 5.5 配置とメタ情報
- 6. 文段:6.1 文段の構造 / 6.2 媒体 / 6.3 話題文と補足文の種類
- 7. 話題文:7.1 限定の程度 / 7.2 提示・定義の話題文 / 7.3 結果・原因の話題文 / 7.4 類似・差異の話題文 / 7.5 場所・時の話題文 / 7.6 局面・数量の話題文
- 8. 補足文:8.1 定義の補足文 / 8.2 結果・原因の補足文 / 8.3 類似・差異の補足文 / 8.4 例・詳細・挿話・事実の補足文 / 8.5 列挙の補足文 / 8.6 文段の終え方
- 9. 文:9.1 主語 / 9.2 目的語 / 9.3 述語 / 9.4 形容詞 / 9.5 副詞 / 9.6 文の合成 / 9.7 主役と相手
- 10. 言葉:10.1 辞書 / 10.2 助詞と接続詞 / 10.3 言葉と量の識別 / 10.4 漢字の言葉 / 10.5 仮名遣い / 10.6 文脈による仮名使用 / 10.7 同音の類似語 / 10.8 外来語 / 10.9 言語の選択
- 11. 文字:11.1 読点 / 11.2 句点・ピリオド / 11.3 中点 / 11.4 各種の特殊記号 / 11.5 字体
- 12. 付録作成と評価:12.1 参考文献一覧 / 12.2 見直しと校正 / 12.3 見直しの方法 / 12.4 禁則処理 / 12.5 目次の見直し / 12.6 用語一覧 / 12.7 用語集 / 12.8 索引
情報革命バブルの崩壊 文春新書667
感想
ネットビジネスやネットコミュニティの現況。
古本と別の古本を交換してくれるイベントがあったので、家にあった不要な本と交換してきた。ネットで著名な方なので1冊くらい読んでみたかったので選んでみた。
気がつけば、「昭和本」を読むという、一世代前に言ってたことがどこまで当たっているのか、逆にどれくらい間違えているのかを眺めるのが、趣味になってしまったようだ。IT分野は、昭和ではないけど4年も経てば、一昔前の雰囲気を醸し出してるだろうと思い、香ばしい匂いを嗜みながら読んだ。
1章は新聞業界と広告モデル、2章はネットのキャンペーンと祭りと炎上、3章はライブドア事件のファイナンス、4章はソフトバンクの自転車操業、5章はネットの中立と無料の見直しのお話だった。
3章では、ライブドア事件の別の見方を知った。ITではなく、ファイナンスで儲けていたと。ホリエモンを懲役刑にしたところで、違法なファイナンスで荒稼ぎしている残党はいなくならないと。最近、変だなと思った買収あるけど、ファイナンスで荒稼ぎしたのかなと妄想している。
IT企業ブームはバブルで、リーマンショックと一緒で終わるよみたいな話。ライブドア事件のファイナンスのスキームについてようやく理解できた。
メモ
1章
- 27:たしかに、auのガラケー使って、朝日新聞ソースの記事を読んでるから、朝日新聞社にも1円とか2円とか入ってるのかと思った。紙で読まなくなった年代へのリーチとして、正しいと思う
- 38:新聞社は講読者の属性情報を持ってないようだ。マーケティングできてないだけかもしれない。一方で、某おばちゃんが、株主を気にしなくていいんだから、好き勝手なこと書けばいいのにとかつぶやいてたのを覚えている
- 51:「「無料モデル」は終わる?」とあるけど、2012年現在、無料ブログと有料メルマガといった、有料モデルとのハイブリッドになったもよう。有料コンテンツの比率が高まっていくのかもしれない。けど、有料メルマガでは、遅配や未配といった問題も出てきてる。
2章
- 71:「犯行声明」ではなくて「犯行予告」
- ネットって、社会学的な見方と経営学的な見方で大きな違いがあるよね
- 「続きは検索で」とかで釣っても、ユーザは、ひと通り見たら、自分のネットコミュニティに帰ってしまう
- ネットではステマが氾濫。企業はステマがバレる(認定される)とダメージが大きいのでポジコメすら使わない
- 出会い系サイトが培ったステマのノウハウが、一般企業に応用されている
- ケータイ小説とか、マーケティングの成功なんだけど、手法がステマというか。詐欺じゃないならいいのかもしれないけど、煽動も匿名で責任帰属が曖昧だったり
- 毎日変態新聞で不買運動とか普通に考えたらおかしな話。日本人に都合が悪いからといって論じてはいけないというのもおかしい。2ちゃんねるが大きくなりすぎて、現実に影響を及ぼすようになってて、企業も対応に大変
- ネットの犯行予告を厳罰化するようになったけど、捕まえてみたら、カッとなって書いた人の他に、変なクスリやってる人とかいた。ネットは平等社会とか言われてたけど、実際は、ネットにしか居場所がない、ひきこもり・無職・キチガイ・貧乏人の巣窟になっちゃった。社会不適合者がネットを煽動して、お祭りになるのと、ケータイ向けのマーケティングの仕組みは、ほとんど同じで、どちらも情弱がひっかかる
- 73:ネット上でメディアを介するごとに、ソースが改ざんされること。#伝言ゲームみたいなもんだな。ソースロンダされた発言者の関連企業に電凸という業務妨害して粘着するとか
- イメージや知名度で起用されている芸能人を叩くとか。権威とされる組織や人物が叩かれる。精神的な社会不適合者の粘着はずっと続く。#根本的な思想は勧善懲悪だから、日本人の道徳に適してるんだよ
- 1.社会不適合者の無職には時間があり、ネットに貼り付いている時間が多く、自分は情強だと思い込んでて増幅。2.マスコミがネットの反応をネタ元にするのが増え輻輳。3.専門外や関心外なら、過大評価するか過小評価するしかない。
- 時事ネタを把握して、普通に返答できるようにするのは、大事な対人スキルだけど、情報革命によって、オタク化するために、専門の情報収集に時間を割かないといけなくなった
- 情報革命以前は、共通情報が多くて、専門情報が少なかったから、コミュニケーション取れたたのかな。
- 情報が大量になって、共通情報が減った。無関心な情報は、真贋を見分けたり、価値を理解できない。相手に好意でもない限り、否定的な態度をとる。
- ケータイ小説は売れたけど後続が出ない。「知らない分野からの情報は整理し編集して提供してもらえるようなサービスに依存する」。知識を共有できなくなったから、脊髄反射してみたり、情弱が低質な小説がベストセラーになったり。価値観の共有や相互理解できにくい
3章
4章
- ソフトバンクヤバいに終始してるけど、禿が憎いだかのブログ記事を書いちゃうくらい外してるようにも見えるし、同じことを一桁違う規模でやってるようにも見えたり
- ぶっちゃけて言うと、孫正義が羨ましい: やまもといちろうBLOG(ブログ) : http://kirik.tea-nifty.com/diary/2012/10/post-ac5c.html
- などと書いているし
「働きたくない」というあなたへ
感想
就職関連。
図書館で労働系の書棚を覗いていた時に、「働きたくない」というタイトルに惹かれて、借りてみた。ヒントとなるエッセイぽい文章と、それにたいする読者の反応で、自分には読みにくい編集だった。
なお、女性の就職という視点では、『わたしは女の子 (青春ノート2)』の現代版という感じ。
37ページで、「全国の働きたくない人を働かせようというシリーズではありません」と断りがあり、「1.学生など「未社会人」で、2.働きたくないと初めからどこか「捨てた」構えで、3.いま「就職活動」をしている(結局は、就職はする) ごく一部の若者」を対象としていて、自分には、あまり関係ないのがわかった。それでも何かしらのヒントになるのではないかと、速読してみた。
32ページから、どんなに好きな仕事であっても、嫌いになる瞬間があり、仕事は「束縛」や「拘束」であると認めることで、かえって気持ちが楽になれるようなことが書かれていて参考になった。
83ページあたりに、育ててくれた両親に感謝や、学ばせてくれた社会に恩返しすることが書かれている。しかし、自分ににはその感覚が乏しいように思える。なぜなら、感謝や恩返しすべき対象に恨みを持っている(
『不幸にする親―人生を奪われる子ども』)のと、カルトも同じこと言ってるから、実行することにより、カルトに染まっていくとか、カルトからの無駄な誘いが多くなる恐怖からしないんだと思う。
135ページ:「…自分が試され、努力が求められ、待つ人がおり、結果が厳しく問われ、自分は何か、アイデンティティにかかわる抜き差しならない場…」
212ページに:
- 1は「まっとうな答え」
- 2は「絶対的な答え」
- 3は「自分に合った答え」
とあり、なるほど「自分に合った答え」を探せばいいのに、「まっとうな答え」を探したり、「まっとな答え」に合わせようと必死なってたのかなと思った。
目次
- 第1章 「働きたくない」というあなたへ
- 第2章 おかんの戦場
- 第3章 結婚しても働きますか?
- 第4章 グレーゾーンの住人たち
- エピローグ 自分に合った答え
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感想 2013-05-10
タブレットPC。中華パッド。
当時、スマートフォンの普及に加え、タブレットPCも普及しだしていた。自分も中国製のタブレットPC(いわゆる中華パッド)なら、1万円以下の安価で入手できそうだし、使用者のレビューや解説ウェブサイトが充実していたので、この機種に決めた。
購入直後は、寝床でブラウジングできてしまうので、ノートPCを起動する時間が減った。ブラウジングは、ブラウザの処理速度で決まってしまい、バージョンアップごとに動作速度が遅くなり、Twitterも表示できなくなるなど、使い道が制限されてしまった。
1000円程度の追加で、miniUSBキーボード付きケースが買えたので、1万円程度で、ウルトラモバイルPCみたいな端末ができあがったのは、割とお気に入り。なお、キー入力しにくい。
動作速度が遅いので、慣れてくると、かなりのストレスを感じる。ただし、動画性能はあるので、起動して、ずっと再生しておけるような動画・音楽に向いている。
タブレットPCは、発展途上にあるので、短い期間で安いものを買い直すのも、一つの戦略ではないかと思った。
感想としては、無いよりはあった方が便利で、タブレットPCが何なのかを把握するのには役立った。
消費税こうやればいい―業種別‐重大ポイントのつかみ方 (プレイブックス)
―業種別‐重大ポイントのつかみ方 (プレイブックス)
感想
昭和本。消費税導入時の消費税解説。
消費税導入時に親が購入したらしく、ずっと家においてあったのを覚えている。2007年に読もうとしてあきらめていたらしい。今回、消費税増税がほぼ決まったようなので、速読してみた。
間接税は、消費税から始まったように錯覚していたが、それ以前には、いろいろな物品税がかけられていたのを思い出した。
税制改正の理由が、国債累積残高の増加、福祉予算の増加は、いまもむかしも変わってなく、消費税導入が果たして良かったのか理解に苦しむ。
昭和本は、昔の人が、もっともらしいころを理由づけて実施したのはいいけど、何の効果もなかったのを確認するのに楽しい。
メモ
- 32 自動車の物品税は23(30)%だったので、自動車業界に恩恵はまだまだ続くようだ。なお、じゅうたんは10%だったから、2015年で元に戻る
- 36 むかしは株式売買の利益に税金かかってなかった
- 101 炭酸飲料には5%の税がかかっていた。平成4年まで100円に据え置かれていた
- 142 大学の授業料と入学検定料は、いまでも非課税
- No.6233 学校の授業料や入学検定料|消費税|国税庁 : http://www.nta.go.jp/taxanswer/shohi/6233.htm
- 147-148 電気税5%、ガス税2%なんてあった。共に地方税
- 151 国際電話、国際郵便は非課税。輸出扱い
- 180 流通革命(流通機構の改善)と、焼酎離れが当たったのかな
- 185-191 物品税の廃止で得したのは、自動車30%・家電5-20%・カメラ15%業界だけど、いまではどれも息してない
目次
- 1章 会社マン、自営業者、主婦 知らなきゃ大へん重大ポイント
- 2章 完全図解、各業界の消費税のしくみ その試算パターン
- 3章 新税法で安くなるモノ、高くなる商品 計算を図解で明かす買い方秘密集
- 4章 大手・中小・個人営業でまるで違ってしまう損益対応全図解
- 別章 知りたいことがすぐわかる消費税9つの分け方
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