ボロ儲け経済学 ゼニのカラクリ明かします 知恵の森文庫

2010-08-21 古本交換市 1冊 (560円) 2010-08-21, 2011-05-29/31 ★3

感想

ナニワ金融道」の作者の経済解説本。10年前の本。当時はこんな感じの世相だったように思える。著者がマルエンを読んでいたのを初めて知った。

入手してから、すぐに2章まで読んだんだけど、長らく放置していた。速読のノウハウを身につけたので、一挙に読むことにし、無事読了できた。

第1章の金融では大金や高額商品を使った儲け方が説明されていた。「ナニワ金融道」でも見たかもしれない。第2章では労働者から搾取する方法が説明しているけど、だいたい知っている内容だった。

第3章の商品は、最高のものに触れよとか、原稿料をもらえない雑誌で描いても儲けられないとか、よく聞くことだけど、著者が言うことによって、納得したところがある。

第4章や第5章では、この部分を読む数日前から思ってたけど、税金というスキームに乗っかるのが割と楽なんじゃないかと思うようになり、まさにその内容だったので、経済や金融の考え方が身についてきたかもしれない。

最後の第6章では、現実論で、自分は、ほぼ身についていると思った。

メモ
  • 48:「商売というものは、値段を決定するヤツが、いちばんボロいのであります。」
  • 124:「最高のものを知らんと この世の本質は迫れん」長期失業中に、マルクス・エンゲルスの『資本論』やドストエフスキーを読んだという
  • 127:原稿料をもらえない雑誌なら儲けるのは無理
  • 163:阪神大震災前は、高速道路が地震で壊れることはないと、業界や専門家は言ってたという。東日本大震災前も、原発は安全って言ってたのに似ていると思った。たとえ基準が良くても、現場が守ってない場合もあるし
  • 235-236:この時期の大学生のクオリティが低いように思える。いまなら30歳前後のようだ。ただ、大学もピンキリだし、単に著者がもてあそばれてるだけにも見える。本の前半でノーギャラのマスコミを批判しているけど、著者も学生にノーギャラでコメント引用して飯のタネにしてるんだが
  • 244:子どもが10歳になったら、ホントは神様なんかいないと教えるべきだという
目次
  • 第1章 「時は金(ゼニ)なり」ゼニがゼニを生むんや!―「金融」経済学
  • 第2章 労働者からのピンハネはたまりません―「労働」経済学
  • 第3章 真の価値を見極めるんや!―「商品」経済学
  • 第4章 権力に擦り寄れば甘い汁が吸えるで―「日の丸」経済学
  • 第5章 税金つまむのはおいしいで―「自民党」経済学
  • 第6章 相手騙せば元手いらずで濡れ手で粟や!―「洗脳」経済学